海と空がすぐ近くにある竹原市に住んで20年。陶工房 風土がある場所は、300年前のお屋敷が立ち並ぶ古い町です。その町並みの背景に見える空は、毎日違って本当にきれいです。
青といってもたくさんありますが、私の大好きな青は、海や空を連想させる青です。ここ数年、そのうつくしい青をテーマに器を作っていて、いつの間にか、私の器の定番の色になっています。
ジャパンブルーと名付けた青は、昔の古伊万里の器の絵付けなどのブルーや藍染のブルーと共通する色調です。
釉薬には竹原の竹を近所の方に焼いてもらった灰を調合した「竹灰釉」を使っています。灯油の窯で還元をかけてしっかり焼くことで、全体にうっすらと青味がかかり、下絵の呉須が滲んだ器になります。
昨年から作り始めたのは、波止場に立って海を覗いた時のあの色、果てしなく続く底の見えないゾクゾクしてくる深い深い海の色。その日の天候や、海の場所によって違ってくるのもまた本物の自然の素晴らしいところです。そのブルーをグランブルーと名付けました。イルカと共に深い深い海に潜っていくシーンが印象的だった、ジャック・マイヨール主演の映画からいただきました。
もう一つ、呉須と組み合わせて作った古いデニムのような色は、ヴィンテージデニムブルーと呼んでいます。
どのブルーも飽きのこない自然トーンなので、食材や料理をおいしそうに見せる毎日の暮らしの中で使っていただけるよう作っています。
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